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作画監督兼任とはいえ、何から何までの作業は、当然だが時間がいくらあっても足らない。
総作画監督補佐でもいることで、進み方も違ってくるのだけれど…。

撮影終了のカットが上るたび、ラッシュチェックが行われ、その中で美雪と真帆について西崎さんは「これは作画監督Tが手を入れているのか」発言。
私は内心「ホッ」とした。
やはり彼のデザインしたものは彼が修正を入れた方が良くなると思ったからです。
その後、作画監督Tは、担当原画と自分以外の美雪と真帆原画の作画監督をしっかりとこなしてくれた。


総作画監督作業は続く。
動画出しの為の数を出すのは当然なのだが、チェック上りの分を普通に制作が動画入れをするのが常。
新しく動画出しの会社が出てくるたび、2、3日後まで30カット、40カット用意して欲しいと西崎さんから直にくる。
状況の話は通じない為、「わかりました」と私。
「大丈夫か?」と西崎さん。
「大丈夫ですよ!」と私。
動画出しの頃、こんなことが数回あった。

当たり前だが、私は彼の言ってくる数を一度も下回ったことはない。
簡単な話で、皆が眠っている時間も私は寝ないでやれば良いのだからね。
昔は徹夜、徹夜をよくやっていたので、身体は忘れないものだ。
36時間くらいは今でも平気である。
久し振りに「宇宙戦艦ヤマト復活篇」で何回くらいか憶えていないが、やったなァー。
楽しくもあり、燃えるものもあり、仕事のものでもある。



動画の話も少ししておこう。
当初、動画はオール日本で、との話であった。
日本の現状を考えると所詮無理難題であることは明白なのに、のたまわって見たいのだろうな、劇場なのだからという意識だけで…、と心で思っていたのは私だけだったのだろうか?
日本国内の動画は昔に比べ、70%以上も外国出しだろうし、多少でも画が描けると、動画の「ど」の字もわからない者でも原画になってしまうのも現状。
もっとも、勉強を忘れない者達は原画になって、動画を知っていくこともある。

もうひとつ、教育をする場が無い、人が居ない問題もあって、動画は育っていない。
そんな状態で、果たして微妙な日常芝居など出来得るのだろうか?
動画検査に至っても同様と考える。

実際「宇宙戦艦ヤマト復活篇」での動画はというと、私は、走り、歩きの基本(あくまで基本)パターンを注意事項に描いておいたにも関わらず、動画家全体に渡っているのかも不確か、参考にしているのかも不確か、理解されているのかも不確かの中でのチェックとなった。

直しきれるものではないが、A~Dパートの動画は一応全体を目を通している。
もちろん私が直してリテイクに出したものもあるが、直しきれる数ではなかった。

2009年の2月頃に西崎さんから、NEOXから動画検査を出せと言われて、3月末には原画手伝いで参加した私の弟子全員が動画検査をやらさせることになった。
結果論なのだが、これでも動画検査は足りなかった。
つまり、丁寧にやればやる程、リテイクの時間を除く為、自分で描き直した方が良い訳で、まるで動画参加のようになっていた。
しかし、NEOXが動画検査参加なしの場合、今でもそうなのだが、もっと悲惨な動画上りに映ったことだろう。

もうひとつの問題に動画を2コマ作画にした事だ。
原画家にしても2コマを果たして使いきれるのだろうか?
疑問が残る。不安が残る。
こんな型に拘るより、リミテッド国・ジャパンの良さを出して、1コマから4コマ、5コマまで使い切る創り方を考えられないのだろうかね?
言わんことではない西崎さんまで「このカットは2コマになっているのか?」などと言葉が出る場面をつくってしまうのだからね。


そんな中で助かったこともある。
西崎さんに呼ばれ、行くと「総作画監督一人じゃ大変だから、総作画監督補佐をつけたらどうだ。」と。
実は私が西崎さんに頼もうと思っていた事だった。
作画監督ではなく、私の補佐役である。
西崎さんは、更に「外部の人間では湖川さんの画を描けないだろうから、NEOXの誰がいいか?」と。
私は願ったり叶ったりだと思った。(西崎さんへの助言者の顔が浮かぶ。)

2009年5月から新体制の中、現場のピッチは上っていく。

細かな問題から大きな問題まで一つの作品を創作する上で、後日笑い話になるものから、語りを閉ざすものまである中、現場がまた変化させられた。



次の報告書9-ロにて、キャラの変化をどうぞ。

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コメント

Re: 真田信繁(幸村の本名様

コメントありがとう!

レイアウトの大切さは、私は「イデオン」の頃から強く主張しているひとつです。
どんなに想像創作的なストーリーを持っていたとしても、レイアウトによってその世界観も、感情も、話の流れも全て変わってくるのがビジュアルの恐さです。
レイアウトは単に画の世界ではありませんから、技術だけの力でもなし得る事は出来ません。

「宇宙戦艦ヤマト復活篇」でレイアウトシステムをとっていたとしても、おそらく「そんな時間は無駄だ!各原画にやらせろ!」と推測ではあるが、聞こえて来そうな気がする。

アニメの世界で、レイアウトの大切さを説く人は結構多いのですが、その事実は、私も含め、それ程甘くありません。

No title

復活編では、レイアウト作業は誰がやっていたんでしょう?
パンフレットのスタッフリフトを見る限り、担当者の名前が
見つからなかったんだけど。
それとも復活編では、レイアウトシステムそのものが
存在しなかったのでしょうか?
以前、雑誌のインタビューで押井守監督が、アニメ制作に
おけるレイアウトの重要性と説いていたのを読んで、
注目するようになりました。
レイアウトシステムとは、キャラ・メカ・背景・カメラアングル
を含めた全体的な画面構成を設定する作業と解釈して
よろしいでしょうか?

Re: 黒井美佐様

コメントありがとう!

「ヤマト」は、あまりに色々過ぎることが多すぎました。
今後に携わる作品も、出来るだけブログに載せたいと思っています。
現在も多方面からの依頼があります、お楽しみに!
私も楽しんで、命を懸けたデザインを創ります。

Re: 小井草明夫様

コメントありがとう!

アニメーションの作画にあって、正解は存在しません。
ビジュアルの中の世界観をどれだけ表すことが出来るかにかかっています。
その為に、私は理論をといているだけです。

Re: 何もかも懐かしい様

コメントありがとう!

何をおっしゃいますか!
私はおじさんでも、まだまだ創り続けますよ!!

「ヤマト」で言うと、キャラクターは最初、別の漫画家さんに依頼して、プロダクションに断られ、その後、色々と探したあげく松本さんが受諾された話があります。

No title

劇場で設定資料集が発売されていて湖川先生のキャラがたくさん拝めるとおもったのにすこししかのってなくて非常に残念に思いました。
なのでここで生の絵を見ることができて非常にうれしいです。
お体に気をつけてこれからもたくさんの幸せを魅せてください。

こういう話は大好きです。

文中の「2コマに拘らず、1コマ~」のくだり、大塚康生さんが自伝本で言われていた事とほぼ同じ内容だった事に驚きました。

まさに現場で鍛えられた職人肌を感じさせる台詞に、ただただ痺れる想いです。

何処かで見た湖川さんのインタビュー記事に、大塚さんと違い、自分ははなっから計算して作画しているとの文がありました。

外野である自分が言うのも憚れますが、例え方向性や技術論が異なっても、目指す所は同じ所なのだなと感嘆する致します。

Re: m.k様

コメントありがとう!

大変嬉しいお言葉をいただきました!

私の考える総作画監督補佐の立場。
作画監督も、勿論補佐の一部ではありますし、それを総作画監督がチェックすることも当然です。
過去、ヤマト以外でも何本も劇場の総作画監督をやってきましたが、全て作画監督でした。
この作画監督を担当する人達が全てに私の技術を習得、理解されている訳ではなく、段取り上、重複作業になりかねない訳です。

私からの指示で補佐へ行き、その後私がチェックを入れる作業はとてもスムーズなのです。
つまり、原画の何枚かを私が修正を入れ、それに合わせて直しを入れてもらい、その後のチェックは部分修正でも行けるようになったり、原画として辛いものには全直しのラフを入れ、それを補佐に原画として上げてもらい、最終チェックを私がする。
勿論作画監督同様に行けるものは補佐からチェックしてもらう。
それらによって対処の方法が広がると思っていますし、「宇宙戦艦ヤマト復活篇」でもNEOXでたてた総作画監督補佐には、そのように活躍してもらいました。

Re: リキヤ様

コメントありがとう!

言えることは、ヤマトスタッフ全てが良いものを、と自分の思いを出していたと思っています。
問題はビジュアルで生きる世界観を出す為、どれだけプロ意識が働いていたかです。

Re: ケロケロぴー様

コメントありがとう!

差し替え等の事実は聞いていませんし、私も劇場で一度しか観ていませんので、DVDが出てから確かめてみましょう。
コマ数の問題や動画の問題、技術の問題、多々ありますが、手描きの文化に勝るものはないとも思ってますし、大切なアニメーション世界にしていかなければならない努力が必要ですね。

Re: S条様

コメントありがとう!

「火の鳥2772」でも2コマをやってました。
これは手塚さんのディズニー大好きから始まっているこだわりで、止メを嫌い、止メ画1枚のところ2枚ブレにしていました。
フルアニメの憧れなのか、現場は大変ですが、私は手塚さんが可愛らしく思えました。

ディズニーの1コマフルアニメには意味がありました。
キャラクター制度を取り、アニメーターは動画まで担当キャラを作画したものです。

日本でやるとするなら、無意味な2コマではなく、原画が動画まで行い、それこそ大きな動きの中に枝、葉となる動きを創作するなら可能と思っています。

No title

はじめまして

私はフリーライターなどをやっているのですが、最近、インタビューした30代後半の男性がヤマトファンで、思わず盛り上がってしまいました。

でも、私は復活篇は怖くて観てないんです。彼に言わせると、「あれもヤマトだから」とにっこりと笑っていました。

とはいえ、最近、つくづくおじさんになったのか、妙に昔好きだった音楽や映画、テレビなどが気になってしょうがないのです。ヤマトも、例の実写版のコマーシャルを観て、ユーチューブなどでBGMを聞いてみたり、その他にもイデオンを全巻レンタルしたり、あまつさえ未来少年コナンを全巻大人買いしたり…これはアニメに留まらないのですが。

しかし、湖川さんのブログを見ると、今のことなんですね。たぶん、これから、もっと佳境に入ってくるとは思うのですが、楽しみにしています。

2コマの話で、ふと思い出したのですが、昔、西崎さんがラジオで「最初のヤマトの作画監督を大塚康生さんに頼んだが断られた」というようなことをしゃっべていた記憶があります。

当時は中学生だったので、あまり意味が分からなかったのですが、実現していれば、逆にとんでもないことになりそうです。

その他にも、勝手につづりたいことがあったりしますが、またの機会にします。

では、さらばです。

はじめまして

湖川さんの大ファンです。
ヤマトは湖川さんが総作画監督とのことで12月中旬ごろの平日に見にいきました。
夜でしたので人はまばらで40代から50代くらいの男性が殆どでした。
頭部の描写に湖川さんでなきゃ積極的に描かないであろうアングルがこれでもか!という感じで沢山出てきまして大変楽しめました。
ところで質問ですが作画監督補佐とはどういったしごとなのでしょうか?
作画監督とはどう違うのか?
ダンバインの中盤以降ビーボォーのスタッフが作監をして湖川さんが監修という体制でしたがそれと近いものと考えてよいのでしょうか?
それにしても36時間続けて仕事ができるとは凄いです。
お身体など壊さぬよういい作品を作り続けてください。

Nプロデューサー

Nプロデューサーは、他のアニメ業界のプロデューサーと違い、昔の興業師的な人だと聞いてます。
今回の復活篇での彼の言動からすると、それプラス、芸術家的…と言うか、インスピレーションやその時のフィーリングの思いつきで物事を考え、行動しているみたいですね。
そういう論理を超越した行動は、時としていい結果をもたらす事はもちろんあるのですが、周りの者達は大変振り回され迷惑(苦笑)
今回は湖川さんや小林さんをはじめとした周りの皆さんの努力により、一時は不可能と思われた『復活篇』が、ほぼ当初の原案通り(いや、それ以上の完成度で)に公開出来た事に大変感銘を受けました。
せっかく復活させたヤマト、これからも続けていって欲しいと切に思います。
将来的に続編が製作される時には、また絶対に湖川さんに担当して頂きたいと思います。
引き続きこのブログ楽しみにしております。

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No title

2コマ撮り、そういった理由があったのですね

日本人の目はリミテッドに慣れているので
2コマでなくても大丈夫でしょうし
リミテッド特有の動きに日本のアニメ独特の
ある種のカタルシスがあると僕は思っています。

観る側にしても近年はあまりリミテッドコンプレックス
(外国にというかディズニーに比べて我が国は 的な)
という物はほぼ存在しないと思っています
そういう方向での批判をここ何10年で
ファンの中から聞いた事があまりないからです。

で、正直な個人的意見ですが 
小林・大村(ヒゲつき)の第1ラフが一番いいと思います
最初ので・・観たかった・・・!!

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